高槻市議会議員 高木りゅうたのブログ

高槻市議会議員・高木の活動日記

一方的な廃止

◆すでに開会しております。市議会9月議会。
第一日目の6日は補正予算や条例、16年度決算等の議案の提案、説明のほか、即決案件のひとつに
「不当労働行為救済申し立て事件の大阪府労働委員会の命令に対する取り消し訴訟の提起の専決処分報告について」
長い…議案の審議がありました。
概略は、
2014年、高槻市姉妹都市トゥーンバ市(オーストラリア)の国際交流員を英語指導助手(AET)として勤務させていた「AETプログラム」を廃止に

それに伴いAETらの指導・監督を担っていたスーパーバイザー(SV)1名も業務がなくなるとして雇止め

SV(AET含む)が雇止め等は不当だと大阪府労働委員会に救済申し立てを行う

17年6月に大阪府労働委員会高槻市がSVを雇止めしたのは合理性がなく、
SVを嫌悪したものであった。さらにSVが加入する労働組合への支配介入も行ったとして高槻市の不当労働行為を認め、組合に謝罪をするよう命令を出す(AETの請求は棄却される)

高槻市大阪府労働委員会の命令を不服として、市長専決で命令取り消しの訴訟を提起

市議会に訴訟の承認を求める議案を提出

といった流れです。
というか、これ訴訟以前に不可解な点があるんです。
高槻市はトゥーンバ市の英語指導助手を2014年の6月の時点で来年度以降、廃止する方針を決めていたと主張しています。


このように市の訴状(2017年7月12日)には書かれています。
一方で


このトゥーンバ市長が高槻市長あてに送った手紙には「英語指導助手(AET)プログラムを一時保留するという意思をご報告してくださいましてありがとうございます」と書かれています。手紙の日付は2014年9月8日。
高槻市がトゥーンバ市の英語指導助手を廃止する方針を決めたのは2014年の6月。
廃止決定から3か月経った9月になってもトゥーンバ市長は英語指導助手プログラムの「一時保留」に感謝する内容の手紙を高槻市に出しています。
んん? トゥーンバ市はAETプログラムを廃止したとは認識していない。
議会で「トゥーンバ市の英語指導助手プログラムは両市の間で20年近く続けてきたもので、それを廃止するのだから当然、早い段階でトゥーンバ市に廃止に向けた話をしているはず。いつ、廃止する話をして、いつトゥーンバ市は廃止を了承したのか」
と二度も質問しましたが

答弁してくれない。


両市で合意した形跡がなく、一方的に高槻市だけがAETプログラム廃止したと主張している可能性があり、
廃止したという高槻市の主張の正当性は相当疑わしい。こんなんで雇止めにされたSVはいたたまれない。
おそらく当初は2015年度にAETプログラムを廃止する予定ではなかったはずで、トゥーンバ市の合意も関係なしで
廃止したかった何らかの理由があったと推察します。
◆こんなの謝罪命令の取り消しを訴える以前の問題。
こんな裁判に市民の税金を使うことは承認できないと議案に反対しましたが、
反対したのは私と同じ会派の川口議員と他会派の吉田(としひろ)議員の三人のみ。
賛成多数で市が提起した訴訟は承認されました。

これは副市長がトゥーンバ市にあてた手紙の一部です。
ここ高槻市の言うプログラムと言うのは「国際交流員プログラム」を指すようで、どうも高槻市は「国際交流員プログラム」と「英語指導助手プログラム」と二つに使い分けているようですが、
トゥーンバ市にとっては「国際交流員プログラム」も「英語指導助手プログラム」は同義。つまり同じ意味でとらえています。
ちなみにここまでで記述されている「一連の問題」というのは、14年にあったAETの住居問題のことです。→[file:ryuuta126:英語助手住居トラブル.pdf]
◆市議会でトゥーンバ市との協議はいつ行うのかと質問しましたが「訴訟があり延期する」と答弁。
訴えの正当性が疑われるような訴訟はすぐに取り下げ、AETプログラム再開に向けた協議をすぐに始めるべきです。