記念講演の講師に来ていただいた長沢啓行さん(大阪府大名誉教授・若狭ネット資料情報室長)から衝撃的な話。
原発、(規制委員会の)定期検査やめるってよ
ニュースなんかで「定期検査で停止中の大飯原発○号機」というのを聞いたことがあると思いますが、
原発は13か月運転すると原子力規制委員会の定期検査を受けるため、運転を停止します。
この定期検査を廃止し、来年4月からは原発を運転している事業者自ら検査する制度に変更されるのです。
これがどれだけヤバいことなのか、私と同じ反原発自治体議員・市民連盟関西ブロックのメンバーである是永宙高島市議が非常にわかりやすい例え話を作られたので、拝借して紹介します。
【毎日通勤で乗るバスがこんなバスだったら】
そのバスは製造されてから40年が経過し、古くなって車のボディの強度が弱くなってきています。バスの安全を点検するための国による車検制度も廃止となり、バスの事業者が実施する検査のみとなります。その事業者点検も「13か月運転後3か月の点検」だったものが、検査間隔18か月~24か月と事業者の判断で変更でき、3か月の検査期間も1か月に短縮することも可能となります。
検査時にひびや亀裂が見つかった場合でも、「次の点検まで運転に支障がない」と事業者が判断すれば、ひびや亀裂を修理することなく、そのまま運転されます。
果たしてこんなバスに自分の命を預けたいでしょうか?
バスに例えましたが、じつはこれ原子力発電所のことです。
(引用ここまで)
・・・やばいっすよね。
長年運転してきた原子炉の中は放射線の影響でもろくなっている(下図参照/若狭連帯行動ネットの資料転載)。
そんな40年超えの老朽原発を
第三者に点検されていた側の事業者が、自ら点検するほうにまわって、
運転期間を最大24か月まで延ばして、
修理するかどうかは事業者が判断して
これから20年も動かそうとしている。
しかも運転しながらの検査は作業員の被ばくを今以上に増やすことにもなる。
それ、どこの原発のことなんだって
なんです。しかも危険度全国ワースト3の原発・・・
・・・やっぱりやばいっすよね。
来年四月からの新検査制度への変更は
原発事故を防ぐどころか、誘発する改悪。