高槻市議会議員 高木りゅうたのブログ

高槻市議会議員・高木の活動日記

水を商売の道具にするな

◆6月の地震で水道管が破裂、大阪府の老朽管率の高さが指摘されました。

ちょうど同じ時期に衆議院で水道法改正案いわゆる水道民営化法の審議中で
与党議員から「老朽管の更新を進めるためにも水道民営化を」といった主張がここぞとばかりにされていました。
衆議院では8時間という短い審議時間であっさり法案通過。
◆そして昨日、参議院で法案の審議入り。
6月の地震では断水があり、各所で応急給水に並ぶ住民の姿がありました。
改めて水の大切さを確認した方も多いはず。そんな生きる上で欠かせないものを民間企業に委ねていいのか。
・・・いいわけがない!
◆水道民営化を進めてきたのはグローバル水企業。
21世紀は水を奪い合う時代になると言われ、水は投資の対象に。
企業は水の安定供給より儲けてなんぼ。
すでに水道を民営化した国では水道料金の高騰、水質の悪化、不透明な財政運営などが問題になり、
「再公営化」に舵を切る国が増加しています。
◆そんななかで民営化法案を成立させようとする日本。
ジャーナリストの堤未果さんの新書「日本が売られる」のなかでも水道民営化が取り上げられていて、
問題点がよくわかります。
大阪市では維新市長が二度にわたって水道民営化を提案しましたが、議会に否決され実施には至っていません。
・・・んが、今回の法案では「議会の承認が不要」という特例措置が設けられることに。
また災害で破裂した水道管の復旧などは、民間企業ではなく自治体が責任をとることなるため、
民間企業は経営リスクを心配せずに利益追求ができます。
◆一応、自治体が料金の上限を定めたり、事業運営の監督をするとなっていますが、
どれだけ実効性があるかわかりません。
うまみがなければ民間企業は手を出さないわけで、なし崩し的にさらに民間に有利な内容に変えられていくことも考えられます。
高槻市では安全でおいしい水をできるだけ料金を上げないよう、努力して維持してきました。
今年の地震や台風でも給水や復旧のために市職員のみなさんが奮闘する姿を見て
命に直結する水だからこそ、公営であるべきだと痛感しました。
人口減少などによる収入減や、老朽管の更新、耐震化などの費用増加への対策は必要です。
しかしそれが民営化で解決されるとは思えません。
アメリカから兵器を買うより、インフラにお金を回す方がよっぽど「国防」になると思います。
水を金儲けの道具にするような水道民営化法案は廃案にしなければいけません。