高槻市議会議員 高木りゅうたのブログ

高槻市議会議員・高木の活動日記

食品汚染と内部被ばく


22日、日曜日。茨木クリエイトセンターで開かれた「食品汚染と内部被ばく」講師:河田昌東さん(NPO法人チェルノブイリ救援・中部理事)に参加してきました。
河田さんは過去に芦浜原発の反対運動をはじめ、国内で活動する傍ら、チェルノブイリ原発事故で被災したウクライナ住民の救援活動も続けておられます。講演ではウクライナの農地で菜の花などを栽培し放射性物質を吸収していく除染作業の様子が実際の数値の変化も交えて説明されていました。そのほか、畜産分野での放射性物質の除去法など、専門的でありながら非常に分かりやすいお話の数々でした。これらのチェルノブイリでの経験が日本の農地で活かされるように河田さんは福島などで農地の再生を模索しながら活動されています。
ややもすれば関東・東北の農産物はどれでも危険であるかのように思いがちですが、作物の種類によって放射能汚染の度合いは驚くほど違いがあるという(例えばきゅうり、ナス、トマトなどは汚染されにくい。逆に大豆、キャベツ、大根などは汚染されやすい)話も印象的でした。作物の種類で放射能のリスクを回避できるということです。
ただ、今春、関東や東北では雪解け水による圃場の汚染が起こる可能性が高く、雪解け水のなかの泥を取り除くなどの対策が必要ではないかと話されていました。
とにかく河田さんのお話は食べ物を消費する側にとどまらず、生産側の実状を知っているためか非常に客観的で、聞いているとあらたな視点を与えてもらった気がしました。
その他では、
・低線量被ばくについてはWHOなどの国際機関で意図的に議論が避けられてきた経緯があり、諸説ある低線量被ばくのリスクについては今後あらたな見解が世界的に明らかにされるだろう。
脱原発への過程として高速増殖炉もんじゅ」の廃炉が肝要。もんじゅ廃炉(元々燃料の増殖自体不可能)→再処理負荷→原発便秘(再利用サイクル破綻による燃料の枯渇)→原発時代の終焉
など、ここ一年で原発関連の講演会はそれなりに聞いてきましたが、初めて聞くことも多くあったので非常に参考になる講演会でした。