◆本日、一般質問でした。
四中校区の富田小学校、赤大路小学校、第四中学校を統合して、
施設一体型小中一貫校を建設するための基本構想について質問するので、
先週の9/14に質問を通告していました。
が、本日議会の冒頭に市長から「四中校区の施設一体型小中一貫校については基本構想から外し、今一度慎重に検討する」との報告があり、
予定していた質問を全部差し替えることになりました。
◆基本構想は、下図のとおり、第2編の「公共施設の再構築」と第3編の「施設一体型小中一貫校」の二本立てになっていましたが、この第3編を基本構想から外し、
公共施設の再構築を進めていくということです。
◆しかし、施設一体型小中一貫校の建設そのものを断念したわけではなく、
「立ち止まって慎重に検討する」というこの表現・・・
これまで住民の意見を聞かず、聞いても対応がおざなりでずんずん進んで、
進め方が軽率だったと告白してしまったようにも読めるのですが、
まさにそうだったと思います。下の資料です↓
◆これは今年2月に市内部で行っていた一貫校の検討会要点録ですが、
この構想策定で住民の大きな関心事である、通学路の安全性については、
赤線にあるように市も「踏切の横断は最重要課題」との認識を示しています。
その対策として「通学バス」「阿武野中校区の通学」といった対策も出されましたが、700人を超える生徒が踏切をわたるのに、どうやってバスを用意するのか?
なぜ阿武野小に通わなければいけないのか・・・。
そして検討会では通学路を「最重要課題」しながらも、
通学路については「基本構想段階で検証を継続させる」構想策定後の「基本計画の策定段階で安全性確保の検討」をするべきとあります。
いや、、、順序としてそれではまずいでしょ・・。
まず市が「最重要課題」と考えている、通学路の安全をどのように確保するかを決めて、
住民に示して意見をもとめて調整を繰り返して住民の納得が得られてはじめて、構想策定や学校建設の計画策定に進める。
というのが本来とるべき方法です。
◆何か「基本構想が策定されたから、基本計画ができたから」と通学路の対応を先延ばしにしながら、既成事実を積み上げて、多少、通学路の問題に課題が残っても引き戻せないような状況に持っていこうと考えていたのかと疑われてもおかしくありません。
◆そしてもう一つは「過大規模校」の問題です。
現在の四中校区で富田小=児童数184名、学級数9、赤大路小=児童数526名、学級数25
第四中学校=児童数375名、学級数16
となっています。
国の基準では、小学校の標準学級数は12~18学級で31学級をこえると過大規模校という扱いになり、四中校区の施設一体型小中一貫校がこれにあてはまります。
◆下図は、2015年に文科省が策定した「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」の一部分で、
過大規模校の課題がいくつか紹介されており、その課題解消を行うことが求められています。
なぜ、わざわざ以下のような課題を生じさせる過大規模校を設置するのか?
住民のみなさんの疑問はその通りだと思います。
◆いまあげた以外にも、施設一体型小中一貫校の課題が多く、
「立ち止まって慎重に検討」しても、多くの住民が納得する一貫校建設は難しいのではないでしょうか。
そもそも四中校区で施設一体型小中一貫校をもとめる大きな要望があったわけでもなく、「行政主導」の構想でした。
他市でも、行政主導の一貫校建設に住民の反対運動が起きていることから、施設一体型小中一貫校がいま高槻市に本当に必要なのか、いったん白紙に戻して、ゼロベースで考え直すべきです。