高槻市議会議員 高木りゅうたのブログ

高槻市議会議員・高木の活動日記

機構改革と気がかり

◆今回の議会では、機構改革のための条例案が上程されました。

子ども未来部、健康福祉部など、市役所の各部署や、部を構成する課、室などの配置を変えたりします。市長の掲げる政策を実行するためです。

たとえば今回、産業環境部が「街にぎわい部」となります。

街にぎわい部を構成するのは、観光シティーセールス課、歴史にぎわい推進課などで、

主に観光振興などを担う置く部局だと思われます。

◆質問をしたのは「街にぎわい部」に教育委員会から文化財課を移管すること。

かつて地方創生大臣が観光資源としての文化財活用を阻害しているとして、

学芸員がガンだ。一掃しないと」

と暴言を吐いたことがありました。

◆昨年、歴史遺産、文化財を観光資源に活用するため文化財法が改正。

それにともない、地方教育行政法も改正され、文化財行政を教育委員会から市長部局が所管できるようになりました。

文化財をまちの活性化に役立てることはあっていいと思いますが、

観光資源=客寄せにならないと見なされた文化財の保存や調査がないがしろになるのではないかと指摘。

◆市は「高槻市は府内で初めて文化財保護審議会を設置し、歴史遺産の保存、活用を行ってきた」と答えました。私も市の文化財行政は高く評価できるものだと思っています。

ですから別にいまのままでいいのでは? という素朴な疑問が残ります。 

◆そして今回の機構改革で教育委員会は管理部と指導部を統合し、一部に変更します。

ちょっと気になったのは

今国会で第九次地方分権一括法が成立し、

図書館や公民館も教育委員会から市長部局に移管できるようになりました。

そこで

今回の教育委員会の一部制への変更は、将来図書館や公民館を市長部局に移管することも想定したものなのか(所管業務が減ることを想定したものか)?

との私の質問に

市は「検討課題であると考えている」との答弁。

え・・・。検討するんだ・・・。

◆市長部局になれば、市長の意向によって蔵書の内容が変わったり、

本が減らされたり、T●UTAY●の図書館になったりすることもありえる。

政治的中立性はどうなるのか。

他市で教育委員会の所管であってもこれらのことは実行されてきたとはいえ、

やはり、政治の介入はできるかぎり避けなければならない。

以下は図書館問題研究会が昨年文科省に提出した要望書です↓

図書館の所管に係る要望書 | 図書館問題研究会

6月議会その1

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※先日の「第1回レスキューカーニバル」。こどもを連れて行きましたが吹田市の交番襲撃で途中で中止に。

◆6月市議会がはじまっております。

26日の本会議でいくつか質問しましたので、ここに簡単に書きます。

◆障害のある児童が通う通所支援事業「放課後等デイサービス」などの指定、運営基準を定める権限が大阪府から高槻市に移譲されたため、条例を制定します。

放課後等デイサービスは当初から「お金もうけ」として参入した事業者による悪質な事業所運営が問題になっており、児童への虐待もたびたび発生しています。

残念ながら、高槻市の放課後等デイサービスでも虐待事案があり、今年、事業所が人格尊重義務違反で府から指定停止の処分を受けています。

高槻市の条例にも虐待禁止を定めているのですが、他市では条例で当事者の人格尊重を義務付けたり、虐待防止のための研修実施を事業者の義務とするなど、独自基準を設けているため、同様の独自基準が必要だと指摘しました。

◆そして昨年、放課後等デイサービスの支援の質向上などを目的に、国が報酬の改定を行いましたが、これが問題あり。

まじめにやっている事業所ほど、報酬が減り、運営が厳しくなっています。

市は、国の調査で昨年の報酬改定が原因で事業所を廃止・休止したのは0.1%であると

答えましたが、実態はほとんどの事業所が何とかやりくりして運営を維持している事業所が大半だと思われます。

◆放課後等デイサービスの事業者で組織する「全国放課後連」は報酬改定に対する政策提言を3月に公表しています。

ここでは報酬改定で78%の事業所が減収になり、半数で職員の給与をカットしている実態が調査結果で明らかにされています。

◆そして、報酬単価を引き上げ、児童の障害の程度で報酬額を増減するのではなく、支援の内容を評価して報酬額を決めるなどの見直しを求めています。

高槻市も事業所が置かれている現状を聞き取り、国に見直しを求めなければいけません。

あぶない原発の新検査制度

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◆「反原発自治体議員・市民連盟関西ブロック第三回総会」

記念講演の講師に来ていただいた長沢啓行さん(大阪府大名誉教授・若狭ネット資料情報室長)から衝撃的な話。

原発(規制委員会の)定期検査やめるってよ

ニュースなんかで「定期検査で停止中の大飯原発○号機」というのを聞いたことがあると思いますが、

原発は13か月運転すると原子力規制委員会の定期検査を受けるため、運転を停止します。

この定期検査を廃止し、来年4月からは原発を運転している事業者自ら検査する制度に変更されるのです。

これがどれだけヤバいことなのか、私と同じ反原発自治体議員・市民連盟関西ブロックのメンバーである是永宙高島市議が非常にわかりやすい例え話を作られたので、拝借して紹介します。

【毎日通勤で乗るバスがこんなバスだったら】
そのバスは製造されてから40年が経過し、古くなって車のボディの強度が弱くなってきています。バスの安全を点検するための国による車検制度も廃止となり、バスの事業者が実施する検査のみとなります。その事業者点検も「13か月運転後3か月の点検」だったものが、検査間隔18か月~24か月と事業者の判断で変更でき、3か月の検査期間も1か月に短縮することも可能となります。
検査時にひびや亀裂が見つかった場合でも、「次の点検まで運転に支障がない」と事業者が判断すれば、ひびや亀裂を修理することなく、そのまま運転されます。
果たしてこんなバスに自分の命を預けたいでしょうか?

バスに例えましたが、じつはこれ原子力発電所のことです。

(引用ここまで)

・・・やばいっすよね。

長年運転してきた原子炉の中は放射線の影響でもろくなっている(下図参照/若狭連帯行動ネットの資料転載)。

そんな40年超えの老朽原発

三者に点検されていた側の事業者が、自ら点検するほうにまわって、

運転期間を最大24か月まで延ばして、

修理するかどうかは事業者が判断して

これから20年も動かそうとしている。

しかも運転しながらの検査は作業員の被ばくを今以上に増やすことにもなる。

それ、どこの原発のことなんだって

はい、福井県の高浜原発1~2号機、美浜原発3号機

なんです。しかも危険度全国ワースト3の原発・・・

・・・やっぱりやばいっすよね。

来年四月からの新検査制度への変更は

原発事故を防ぐどころか、誘発する改悪。

老朽原発をいますぐ廃炉に!

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