高槻市議会議員 高木りゅうたのブログ

高槻市議会議員・高木の活動日記

たかつき地球温暖化対策アクションプランに意見を出そう

◆先週閉会した12月議会の一般質問で取り上げた

「たかつき地球温暖化対策アクションプラン」の来年度改定。

10年前に第一期計画が策定され、

高槻市2020年度までに1990年比で温室効果ガスを25%削減する

という目標を立てていましたが、実際には10.2%削減に留まっています。

◆来年度からの次期計画素案が12/21(月)から公表され、パブリックコメント(市民意見募集)が年明け1/20(水)まで行われます。↓市HP

第2期たかつき地球温暖化対策アクションプラン(素案)に対する意見募集/高槻市ホームページ (city.takatsuki.osaka.jp)

次期計画では2030年度までに2013年比で温室効果ガスを30%削減するという目標が出されました。

30%かよ・・・5%上乗せしただけやんか・・・(こころの声)。

しかも近年でCO2排出が少なかった2013年を基準年にして、目標値を「かさ上げ」して現計画より増やしたように見せかけているし・・・。

◆次期計画素案を見て驚いたのは、30%削減の算出根拠が示されていないこと。

現計画ではどうやって25%削減するか、各施策による削減見込みを掲載していましたが、次期計画ではこれがばっさり無くなっています。

◆市は毎年度「たかつきの環境/高槻市ホームページ」で太陽光発電の導入目標値にどれだけ近づいたかなど、目標の達成度をはかる指標を掲載していました。

でも来年度からこういった各施策の指標が無くなる可能性大に・・。

これでは何を重点的に取り組むのか、何ができて何ができなかったかすら市民はまったくわからなくなります。

ほんまに温暖化対策やる気あんのかな・・・(こころの声)。

しかも現計画では2050年までにCO2を60~80%削減するとの長期目標を設定していましたが、これも次期計画では長期目標そのものが削除されています。

・・・なんで?

◆政府がやっと「2050年温室効果ガス排出ゼロ」を公表したところなのに、高槻市は長期目標を設定しないとは・・・これ一体?!

環境省は2050年排出ゼロを公表した自治体「ゼロカーボンシティ」を支援する補助金を来年度予算で要求しています。こういった補助金は積極的に活用すべきです。

にもかかわらず、高槻市はいまのところゼロカーボンシティの公表も考えていません。

◆いま本気で取り組まないと取り返しがつかなくなる地球温暖・気候変動問題。

高槻市の次期「温暖化対策アクションプラン」の内容は消極的過ぎ、未来の世代に対して無責任です。

市民団体「気候変動を考える市民の会・高槻」では、

12/19に市の次期計画についてオンライン学習会を開きました。

当日の様子をYoutubeで視聴できます。パブコメ提出の参考になります。ぜひご覧いただいて、少しでもマシな計画になるようパブリックコメントの提出をお願いします!

www.youtube.com

一般質問

◆新型コロナ感染が収まる気配はまだありません。

昨日も小学校3校が教員や児童感染のため臨時休業になっています。

今日は高齢者施設でのクラスター発生の公表がありました。

やはり世田谷区のような社会的検査の取り組みが必要だと思います。

介護事業所等を対象としたPCR検査(社会的検査)の実施について【12月7日17時更新】 | 世田谷区ホームページ

◆12月議会は来週一般質問があります。

12月定例会一般質問項目

新型コロナ関連の質問もありますが、

私は「おくやみワンストップ、地球温暖化対策実行計画、高槻市の不当労働行為(雇い止め等)」について質問します。

高槻市第6次総合計画に感じた違和感

◆新型コロナの感染拡大が続き、全国のなかで大阪府が深刻な状況になっています。

高槻市内でもクラスターの発生や学校の臨時休校が相次ぎました。

12月議会では補正予算案件も介護施設新規入所の65歳以上の方のPCR検査補助(医療、福祉関係者だれもが希望すれば検査を受けられるようにするべきですが)や

自宅療養者への食糧、日用品の無償配布など、コロナ対応のものが多いです。

補正予算の内容はコチラ

◆そんななか、12/2の本会議で「高槻市第6次総合計画」について質問しました。

総合計画とは・・・

地方自治体の全ての計画の基本となり、地域づくりの最上位に位置づけられる計画。

今年度は10年間の第5次計画の最終年度のため、来年度からの第6次計画を策定するため、議会に計画素案が提案されました。総合計画の素案はコチラ

しかし第6次計画でとても気になった箇所がありました。

それは「基本構想」、

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◆これは総合計画の概念図(高槻市第6次計画素案より)です。

図のように総合計画は二層構造になっていて、基本構想は上部に位置し、

高槻市はこういうまちを目指しますという一番おおきな目標にあたります。

今議会に提案された第6次の基本構想がこちら↓

1 憩いの空間で快適に暮らせるまち

2 安全で安心して暮らせるまち

3 子育て・教育の環境が整ったまち

4 健やかに暮らし、ともに支え合うまち

5 行き交う人々でにぎわう魅力あるまち

6 良好な環境が形成されるまち

7 地域に元気があって市民生活が充実したまち

ここまで「まぁそうやんね」と特に違和感なく読めたと思います。

実際のところ、どの自治体も総合計画の基本構想は同じような文言が並んでいます。

◆そんななか、私は最後の項目のこれに違和感を感じました。


8 効果的な行財政運営が行われているまち

これです。

行政運営に効果や効率が求められるのは確かです。

しかし、まちの将来像の根幹である基本構想に「効果的、効率的」を掲げるのははたして適切でしょうか。

医療、福祉、介護、教育、子育てなど多くの市の事業には、非効率でも、効果がすぐには表れなくても、市民にとって必要なものがあります。

これを行政側が市民の意見を聞かず一方的に「これは効率が悪いので廃止します」「これは効果が見られないので民営化します」となったらどうでしょうか。

第5次総合計画には基本構想の下部に位置する基本計画に「効果的、効率的~」があげられていましたが、今回これが基本構想に「昇格」してきたといえます。

◆これまでだって、地元住民の声を無視して行政サービスコーナーや移動図書館が休廃止され、見直し反対の署名が3万筆も集まった市バス敬老パスも年齢制限がされてしまっています。

今議会では赤字でもないのにコスト削減のため、市立老人デイサービスセンター廃止の条例案が提出されています。

これらはみんな市民にとっては必要なものでした(他にもありますが)。

◆基本構想に「効果的、効率的なまち」が入ることで、行政の独断で「効果が薄い、非効率」とみなされ、市民にとって必要な事業や政策が廃止、民営化される流れがより一層強まるのではないでしょうか。

他の自治体も効率的な財政運営といったことは基本計画にはありますが、

基本構想に掲げているところは少ないのです。

この第6次総合計画では、今後の高槻市のまちづくりは市民よりも行政の立場が優先されるものになる可能性があります。