高槻市議会議員 高木りゅうたのブログ

高槻市議会議員・高木の活動日記

ペシャワール会報告会

9月4日土曜日。高槻生協や関係各所で実行委員会を作り、「ペシャワール会・27年の活動報告会」を開催しました。

講師に来ていただいたペシャワール会事務局長の福元さんです。当日は120名を超す参加があり、たくさんのカンパもいただきました。ありがとうございました。

内戦やソ連、米国など他国の軍事的干渉や戦争によって治安が悪化し、混乱の続くアフガニスタン。そして近年の大干ばつによって大地は荒廃し、沙漠が拡がっています。
飢餓に苦しむ人々は難民となって隣国のパキスタンなどに流出したそうです。
現地のハンセン病患者への医療活動を行っていた医師・中村哲さんを中心としたペシャワール会は「病気はきれいな水と緑があればほとんど治る」
と医療活動から灌漑事業、農業事業へと活動の範囲を広げました。
「武器よりもいのちの水」。アフガニスタンの平和は米国のテロ掃討作戦でも一部の人々に富が集中していく構造の「国際援助」でもなく、
現地の人々が自分たちで生活ができる基盤をつくっていくこと。ペシャワール会は7年もの歳月をかけて全長25キロの用水路をつくりました。
干上がった大地に緑が芽吹いた写真が映し出されたとき、会場からわぁっと感嘆の声があがりました。
用水路建設は緑や食料の生産にとどまらず、失業にあえぐ現地労働者の雇用の場となり、廃村に人々が戻ってきたそうです。
天文学的なお金を注ぎ込んで多くの市民の命を奪い、混乱を招く軍隊と、会費と寄付の決して潤沢ではない資金のなか現地の人々のために
活動を続けているペシャワール会。軍事費が世界の苦しむ人々のために使われるようになればどれだけの人が助かるでしょうか。
これは武力では決して平和は作れないことの何よりもの証左にほかならないと思います。

日本は「資源がない」と言われます。しかしそれは工業社会中心のものの見方であって、私たちのまわりには水も緑も土も豊富に
あります。モノに囲まれた生活が豊かであると思い込んでいる私たちをアフガニスタンの人々はどう見るのだろうかと思いました。
思い込みや偏見を持ち込まず、現地で現地の人たちと一緒になってアフガニスタンのために働くペシャワール会の活動は
「生きることの意味とはなにか」をもう一度考え直す機会になったと思います。
ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/