高槻市議会議員 高木りゅうたのブログ

高槻市議会議員・高木の活動日記

大丈夫!? 幼保無償化


※年末恒例のしめ縄作り。見た目のきれいな市販ものとはちがって手作りは手作りの良さがあります。
◆先週12月議会が閉会。
一般質問では幼保無償化を取り上げました。
◆昨年の解散総選挙で安倍首相が打ち出した幼保無償化。
選挙でウケるだろうとぶち上げたものの、中身についてちゃんと考えていなかった首相(いつものことだけど)。
費用はどこが負担するとか、無償化の対象をどこまで広げるかとか、
幼稚園と保育所で給食の実費負担に差が出るけどどうするとか、いまでも決まっていないことが多すぎ。
◆そんな状況で政府は来年の10月に無償化をスタートすると宣言。
自治体は「間に合うのか?」「現場で混乱が起きるのでは」とヒヤヒヤしています。
7月には全国市長会「子どもたちのための無償化実現に向けた緊急決議」を発表しました。
緊急ってところに危機感がにじみ出ています。決議には制度開始を2020年度にずらしてほしいとあります。
しかし政府としては、すこしでも消費税10%引き上げへの批判を抑え込む、あるいは正当化するために、
とにかく幼保無償化を同じ19年10月に開始することにこだわっている。
性急にやったら絶対問題出てくるのわかっててもやろうとする政府。
こどものためにとか、社会のためとか考えちゃいない。選挙で勝ちゃあいい。それだけ。
◆無償化で公立の幼稚園や保育所認定こども園の保育料は全額自治体が負担(実費負担分は除外)します。
高槻市では通年ベースで年3億円の負担増に(この他に新たな費用負担も加わる)。
当初政府は無償化は全額国費でまかなうといっていたのですが…。
◆公立施設を多く抱える自治体ほど負担が大きく、無償化が民営化を促進すると懸念されています。
高槻市はすでに公立施設の再編、民営化に着手していますが、今後、無償化でさらなる民営化を行わないように念押ししました。
また、無償化による保育需要増の影響も出てくるかもしれません。
現在、希望する園に入所できていない利用保留児童は540人います(待機児童はゼロということになっています)。
そのうちの大半は無償化の対象ではない0〜2歳児(非課税世帯の0〜2歳児の保育料は無償化に)ですが、
0〜2歳が入所する小規模保育所では、卒園したあと、3歳から入所する受け皿が不足するかもしれません(すでにそうなりつつあるのに)。
無償化の前に保育施設の整備や、保育士の待遇改善を優先してほしいとの保護者や事業者の切実な声があがっています。
◆それに加え、無償化は金持ち優遇政策で、少子化対策にもならないとの専門家の指摘も。
所得制限のない無償化は、富裕層が低所得者の5倍も負担軽減の恩恵があるとの試算もありますし、無償化の財源が、低所得者ほど負担が増す消費税なのがそもそも問題。
◆幼保無償化そのものは賛成です。しかしその内実は問題点が多すぎます。